『僕のヒーローアカデミア』ファイナルシーズン第166話「相澤くんから」では、死柄木弔の過去と心の奥底に眠る記憶が描かれ、物語は大きな転換点を迎えました。
デクと死柄木が精神世界で接触し、かつての志村転弧としての記憶が浮かび上がる中、オール・フォー・ワン（AFO）が彼に仕掛けていた“育成計画”の全貌がついに明かされます。
今回は、死柄木の心の揺れ動きとAFOの策略、そして彼を取り巻く人々の想いに焦点を当て、166話の見どころと考察を深掘りしていきます。
- 死柄木弔が“壊す”存在になった本当の理由と過去の悲劇
- オール・フォー・ワンによる死柄木への“育成計画”の全貌
- 志村転弧と志村菜奈の親子関係とヒーロー社会の矛盾
- デクの両腕喪失とエリの力による奇跡的な再生
- 相澤先生や1年A組の仲間たちの再集結と次回への布石
📺 基本情報
- 作品タイトル：僕のヒーローアカデミア
- 放送日：2025年11月15日（土）夕方5：30（第166話）
- 放送局・配信：読売テレビ・日本テレビ系、全国29局ネット、ABEMA、U-NEXT、DMMTVなど
- キャスト：緑谷出久（山下大輝）/死柄木弔（内山昴輝）/オール・フォー・ワン（大塚明夫）/志村菜奈（園崎未恵）/相澤消太（諏訪部順一）/プレゼント・マイク（吉野裕行）/エクトプラズム/エリ（小林星蘭）/黒霧（藤原貴弘）
- STAFF：原作：堀越耕平 (集英社 ジャンプ コミックス刊)/総監督：長崎健司/監督：中山奈緒美/シリーズ構成：黒田洋介 (スタジオオルフェ)/キャラクターデザイン：馬越嘉彦・小田嶋瞳/美術監督：池田繁美・丸山由紀子 (アトリエムサ)/色彩設計：菊地和子 (Wish)/撮影監督：澤 貴史/3DCG監督：安東容太/編集：坂本久美子/音響監督：三間雅文/音楽：林 ゆうき/プロダクション・スーパーバイズ：ボンズ/アニメーション制作：ボンズフィルム/製作：僕のヒーローアカデミア製作委員会
📖 第166話「相澤くんから」あらすじ
「ワン・フォー・オールを死柄木に譲渡し、彼の内面へと入り込んだデクは幼少期の死柄木＝志村転弧と接触。かつて転弧が「崩壊」で起こした悲劇を知ったデクは、その小さな手を握って必死に言葉を投げかける。デクの思いが流れ込み心が解けていく転弧だが、その中でもある“信念”を貫こうとする。その時、かつてオール・フォー・ワン(AFO)が転弧に仕掛けていた“計画”が明らかに！直後、現実で目を覚ましたデクは、死柄木の体を乗っ取ったAFOと対峙する。しかし、転弧との接触でイメージが具現化したことでデクは両腕を失ってしまう――！」
※本記事のあらすじは『僕のヒーローアカデミア』公式サイトより引用しています。
出典：『僕のヒーローアカデミア』公式サイト
死柄木弔はなぜ“壊す”存在になったのか？
ファイナルシーズン166話「相澤くんから」では、死柄木弔の内面に深く潜ったデクが、志村転弧だったころの彼と真正面から向き合う展開が描かれました。
この回で明かされたのは、死柄木が“壊す”という行動に執着する原点です。
彼の個性「崩壊」が発現したのは、無意識に溜め込んでいた憎しみと絶望、そして助けられなかった悲しみが一気にあふれ出た瞬間でした。
崩壊の個性が目覚めた瞬間とその背景
志村転弧の「崩壊」が初めて発現したのは、ある日突然でした。
飼っていた犬・モンちゃんを無意識に触れただけで消し去ってしまったというショック体験がきっかけとなり、個性は暴走の一途を辿ります。
彼はその力をコントロールできず、家族さえも自らの手で崩壊させてしまうという悲劇を引き起こしてしまいます。
それは単なる能力の暴走ではなく、「助けて」と叫ぶことすら叶わなかった少年の、心の限界点だったのです。
この瞬間、転弧は社会からも家族からも断絶され、孤独という闇に呑まれていきました。
死んだ犬、家族、そして最初の喪失体験
モンちゃんの死、そして母親や姉など次々と崩壊していく家族。
あの時、誰か一人でも彼の手を取っていたら——という“もしも”が、今も死柄木の深層意識には焼き付いています。
特に、少女（姉と思われる存在）が駆け寄り「どうしたの？」と問うあの一瞬。
それはまさに、死柄木が最も欲しかった理解と共感が目の前に現れた瞬間でした。
しかし、時すでに遅く、無垢な彼の“崩壊”はすべてを飲み込んでしまいました。
この喪失こそが、後に死柄木が「破壊によってのみ存在を証明するヴィラン」へと変貌する原点なのです。
オール・フォー・ワンの“育成計画”の全貌
166話では、死柄木弔という存在が、オール・フォー・ワン（AFO）の手によっていかにして“計画的に作られてきたか”が衝撃的に明かされました。
この育成計画は単なる偶然ではなく、死柄木を最終的な“ワン・フォー・オール奪還の器”とするための綿密な構想でした。
彼の心と体、そして運命までもが仕組まれていたという現実は、多くの視聴者にとって驚きと怒りを伴うものでした。
死柄木を選んだ理由とその因子
オール・フォー・ワンは、死柄木弔が志村菜奈の孫であることを知った上で接触しています。
その血筋が持つ精神的負荷、ヒーロー社会への憎悪、そして孤独。
それらは「強い感情の苗床」として、AFOが求めていた理想的な土壌でした。
加えて、ドクターの施設から抽出した粗悪な個性サンプルを、可逆性を排した破滅型コピーとして死柄木に付与。
これはすなわち、「壊すしか進めない」ように設計された力だったのです。
与えられた“個性”と感情のコントロール
AFOが死柄木に行ったことは、単なる個性の提供ではありません。
彼の幼少期から始まる記憶の断片にまで干渉し、自我形成そのものを歪めていく操作が明らかになります。
「自分で選んだ」と死柄木が信じる選択は、実はAFOによって“そう思わせられていた”にすぎないのです。
この精神操作こそが、ワン・フォー・オールを奪うために必要な“意志力の上書き”に直結していました。
AFOにとって、死柄木は自由意志を持つように見えて、実は完全な「コントロール可能な駒」だったのです。
しかし、デクとの接触によって、その“計画”は崩れ始めるのです。
志村転弧と志村菜奈の繋がり、そして断絶
ヒロアカ166話では、死柄木弔＝志村転弧が、かつての祖母・志村菜奈と持っていた断ち切られた“家族の絆”にも触れられました。
志村菜奈は、ワン・フォー・オールの継承者であると同時に、家族を守れなかったヒーローでもありました。
「ヒーローは他人を助けるために家族を傷つける」という皮肉な言葉が、彼女の人生を象徴しています。
「おばあちゃん」の記憶が死柄木に与えた影響
志村菜奈は、死柄木の父である“志村小太郎”を守るため、彼を幼い頃に捨てるという決断をします。
これはヒーローとしての判断であった一方、母としては痛ましい失敗でもありました。
結果として、志村家の中ではヒーローに対する憎悪とトラウマが代々受け継がれ、志村転弧がヒーローを嫌う感情の起源にもつながります。
死柄木自身も、菜奈の存在を「家族を見捨てた鬼畜」として捉えながらも、「おばあちゃん」としての愛情を求め続けていたのです。
この愛と憎しみのねじれた感情が、彼の内面に深い葛藤を生んでいました。
ヒーローが生んだ悲劇という現実
志村菜奈が家族を切り捨てた決断、それは「正義」を守るための選択でした。
しかし、その選択が結果的に生んだのは、死柄木弔という“最大級の脅威”だったのです。
つまり、ヒーロー社会そのものがヴィランを生み出したという皮肉な構図が、ここに表れています。
この事実を前に、デクは「殺して止める以外に方法はないのか」と葛藤しますが、
それでも彼の手を握り、想いを伝えようとする姿勢が、死柄木の中にわずかな揺らぎを生んでいくのです。
デクの両腕喪失と仲間たちの再集結
死柄木との精神世界での激しい接触の末、デクは現実世界に戻った瞬間、両腕を失うという致命的なダメージを受けてしまいます。
それでも彼は立ち上がることをやめず、心の中にいた志村転弧に「だから来た」「大丈夫だよ」と語りかける姿には、ヒーローとしての覚悟と優しさがにじんでいました。
そんな彼のもとに、今、かつての仲間たちが集結します。
死柄木の心を揺さぶった“手を掴む”行為
精神世界の中で、デクは泣き叫ぶ志村転弧の“小さな手”を掴みます。
それは、誰からも手を取られなかった少年にとって、初めての“救い”だったのかもしれません。
しかし、その瞬間に流れ込んできた死柄木の強すぎる憎しみと拒絶により、デクの両腕は崩壊の余波で消失。
まさに命を懸けて行った「接触」だったのです。
相澤先生とエリの“歌”がもたらした奇跡
瀕死のデクに希望をもたらしたのは、エリの角でした。
過去にオーバーホール編でも見せた回復能力を持つ彼女は、自らの角を折り、デクのもとへ届ける決断をします。
「これは私だもの」という言葉には、彼女の成長と決意が込められていました。
この“エリのうた”ともいえる力によって、デクの腕は再生。
そして、緑谷を救うために1年A組の仲間たち――瀬呂、尾白、砂藤、そして相澤先生が戦場に姿を現すのです。
「緑谷、待たせてごめんな」
この言葉は、今まで教師として、そしてヒーローとして彼を見守ってきた相澤の、最高の援軍としての到着を象徴していました。
🌸らけるまのひとこと感想
アニメ・漫画が大好きな考察女子🎀
ぎゃああああああぁぁぁーーーー！！！😭💥
デクの腕が…ちぎれた瞬間、本当に心臓が止まるかと思ったよぉぉ……！！
でもそのあと、エリちゃんの“角”と“おうた”で再生していく流れ、もう涙止まんないっっ🥹💗
しかも相澤先生の「待たせてごめんな」で完全に崩壊しました……！！✨
死柄木くんの心の中に踏み込むデク、本当にヒーローの鑑だし、どんだけ優しさの塊なの…！
この166話、マジで歴代TOP3に入る神回でした🔥🔥🔥
もう…次回の「ライジング」ってタイトルだけで鳥肌止まらないんだけど！？😳💥
ヒロアカファイナル166話「相澤くんから」まとめ
『僕のヒーローアカデミア』ファイナルシーズン166話「相澤くんから」は、シリーズの中でも特に感情の深さと構成の緻密さが際立つ神回となりました。
死柄木弔の過去に切り込み、その心に触れようとするデクの行動は、“戦い”ではなく“対話”による解決を模索する物語の本質を描いています。
そして、オール・フォー・ワンによって明かされた数々の真実が、物語の最終局面へ向けた布石として重くのしかかってきました。
死柄木の真実とAFOの狙いから見える次なる展開とは
166話で描かれたAFOの「育成計画」は、ただの悪の策略ではなく、死柄木の人生そのものを乗っ取るという冷酷な支配構造でした。
しかし、デクの接触により、死柄木の内面に小さな“揺らぎ”が生まれ始めています。
それはAFOの想定外であり、ワン・フォー・オールの未来を左右する鍵となる可能性があります。
一方で、AFOは死柄木という“器”を完全に乗っ取りつつあり、
彼の口から発せられる「次は世界だ」という言葉が、戦いのスケールが地球規模にまで拡大することを示唆しています。
167話「緑谷出久：ライジング」への期待
次回のタイトルは「緑谷出久：ライジング」。
これはデク自身が再び立ち上がり、真の“象徴たるヒーロー”へと覚醒していく兆しを感じさせるタイトルです。
1年A組の仲間たち、教師たち、エリの想い、すべての希望が集まりつつある今、
“個性”だけではない心の強さこそが、次なる戦いの武器になるはずです。
いよいよクライマックスに突入するファイナルシーズン。
最後に笑うのは誰なのか――その答えが近づいてきています。
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- 死柄木の過去が詳細に描かれ、彼がヴィランとなった背景が明かされた。
- オール・フォー・ワンは死柄木を“壊すための器”として育てていたことが判明。
- デクの両腕が崩壊されるも、エリの角の力で再び立ち上がる展開に。
- 相澤先生と雄英生たちが戦線に集結し、物語は最終決戦へ突入。
- 次回「緑谷出久：ライジング」では、デクのさらなる覚醒が期待される。
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